Feature 特集
日本酒と酒菜
全国各地の美味しい日本酒をいただけるお店が
次々と出店している人宿人情通り界隈。
今行きたい、厳選10店舗の自慢の日本酒とお薦めの酒菜をご紹介。
辛口純米「雨後の月」と 炙り〆さば
〜人宿酒場 TAKUNOMI〜
週末は予約が取れない人気居 酒屋。季節の魚&野菜料理と日本 酒に定評がある。修業先をリスペ クトした「炙り〆さば」はまずは 食べたい逸品。脂ののった皮付き のサバを客の目の前で炙ってくれ るので美味しさもひとしおだ。合 わせる酒は店主厳選の「今日の日 本酒」。全国の純米、純米吟醸を主 に 種類程が揃う。 インスタのストーリーズは要 チェック!別途レアものもあるら しい。自家製生七味で食べる「ハ ツの炭火焼き」も間違いなく酒に 合う。
*ここだけの美味しい話*
「お刺身4点盛り」は本日のオススメから魚を選んでもいいが〝おまかせ〟にすると、ちょっとおまけがあるかも
百種類以上の日本酒 と 自分好みのアテ
〜日本酒 梟師〜
オープンから8年。日本酒といえば梟師の名前が挙がる。北海道から九州、沖縄まで全国ほとんどの県の地酒が味わえる。100種以上揃うという酒は純米、純米吟醸が主流で、60ml、90ml、180mlの3サイズがあるので飲み比べもできる。どれにしようか迷った時は店主の二橋拓也さんに好みを言えばとっておきをチョイスしてくれる。
フードも充実していて、価格は1ポイント500円のポイント制。「板わさ」1P、「イカの一夜干しの炙り」2Pと言った具合。日本酒と合う自分好みのアテをみつけたい。
*ここだけの美味しい話*
純米酒は冷酒が多いが燗づけするとまた違った味わいが楽しめる。料理に合わせるならまずは青森の名酒「田酒」を。
季節の純米酒と旬の味
〜巧 taku~
魚は焼津・小川港から、マグロは本マグロとミナミマグロ、黒毛和牛は「静岡そだち」。店主の目利きした食材で仕立てた季節を愛でる会席コースが堪能できる。〆に蕎麦が登場するのもこの店ならでは。秋から冬に旬を迎える松茸は焼きや土瓶蒸しに、栗や銀杏、鮭、鰤、河豚がどんな料理になるのか楽しみだ。
合わせる酒は料理に合う純米、純米吟醸。季節の酒や限定酒もある。特別な日には「黒毛和牛会席」で優雅な夜を過ごしたい。
*ここだけの美味しい話*
錫の酒器を使うのがこの店の流儀で、酒の味わいがまろやかになるそう。冷えた状態が続くという利点も。
日本酒と料理がいい相乗効果を生む
〜小料理 そっせ〜
季節の料理を愛でる「おまかせ会席」が味わえる、大人のためのカウンター割烹。料理が出来上がるまでの時間を香りや音と共にライブで楽しめるのがカウンターの魅力で、そんな席には酒も欠かせない。
「料理に合う、味わいのある、料理と酒が相乗効果を生む酒」。これが店主のこだわりで、定番酒3種の他、本日の厳選酒が5~7種揃う。純米酒、純米吟醸、純米大吟醸などその時々で変わり、季節限定の酒も。12月からはふぐひれ酒も登場する。
*ここだけの美味しい話*
店主のイチオシは純米吟醸「雪の茅舎」。ふくよかで口当たりがやさしく、爽やかさもある。焼物、揚物に合うそうだ。
燗酒と中華の新たな出会い
〜お燗と中華 華音〜
「中華と燗酒」。意外に思うかもしれないが、食中酒には温かい酒が合うそうで、胃を温めることで食欲が出て、中華料理の辛みや脂を流してくれる効果も。扱うのは純米酒だけで、東北から九州まで80銘柄程が揃う。レトロな酒燗器で湯煎し、最適な温度で提供してくれる(和らぎ水は「萩錦酒造」の仕込み水を使用)。年代ものの杯台と平杯で粋に味わいたい。
まずは看板メニューの「四川麻婆豆腐」、萬幻豚の「中国黒酢酢豚」から楽しんで。
*ここだけの美味しい話*
四川麻婆豆腐にはにごり酒、カツオには「京の春」が合うそう。料理に合う酒を聞いて美味しいペアリングを楽しもう。
燗酒BAR KANZAKEJUNKIE
華音のセカンド店で深夜のみ営業。カウンター8席だけの小さな空間で、薄暗いディープな雰囲気が魅力。日替わりの中華ベースをアテに燗酒を楽しもう。
静岡の地酒や全国の季節限定酒とマグロ
〜まぐろのみなみ 人宿町店 〜
マグロと言えば、昼はマグロ丼専門店、夜はマグロ居酒屋二つの顔を持つココ。マグロ卸会社の直営店だから品質は間違いない。イチオシはミナミマグロで、「特製まぐろ三昧盛り合わせ」は一番人気。焼津港水揚げのミナミマグロの赤身・中トロ・大トロを主に、店主選りすぐりのマグロ尽くしが楽しめる。
日本酒は地元静岡の地酒のほか全国の季節限定酒も5~6種。マグロの刺身にはスッキリとしたキレのあるタイプがおすすめとのことだ。
お店イチ押しの「天然南まぐろ三昧丼」1850円、「まぐろオールスター丼」1580円※昼限定
絶対好きが見つかる地酒と熟成魚の刺身
〜五色雲〜
カウンター席の目の前に掲げられた店主イチオシの日本酒リスト。関西、近畿、関東、信越などの銘酒が8種類。「個性の違うものを用意しているので、絶対好きがある」というから、ぜひ端から飲んでみたい。
アテはもちろん店の看板メニュー「熟成魚の刺身」。独自の手法で4日~1週間熟成させた魚は余分な水分が抜け旨味が凝縮されるという。昆布だし入りの特製醤油で味わおう。塩辛やホタルイカなどその日の気分で作る「アテの細巻き」も好評。
*ここだけの美味しい話*
実はこの店、24時を過ぎるとバー!?になる。ウイスキーやバーボンを楽しむ近隣の店主たちが仕事を終えやって来るらしい。
店主厳選の季節の銘酒と特選静岡牛もつ鍋
〜駿河居酒屋 福助〜
一人飲みに、宴会に、どんなシーンにも応えてくれる正統派居酒屋。刺身はもちろん、串焼き、フライ、天ぷら、食事系まで揃い、看板メニューの「特選静岡牛もつ鍋」は季節を問わず大人気。魚介系醤油スープにプリプリのもつ、キャベツ、ニラがたっぷり入り入った一品だ。日本酒は静岡の地酒の他に店主厳選の季節の銘酒が4種。本日のオススメとして貼り出されているのでチェックして。
*ここだけの美味しい話*
お通しが選べるうれしい店。好きなものも取ることができる。複数でもOK(有料)
全国各地の純米、純米吟醸としずまえ鮮魚
〜のれん人生〜
旨い魚が食べたい。そんな時におすすめの一軒。イチオシは店主が目利きした今日のオススメ「刺身盛合せ」。自分でおろす梅ヶ島産ワサビも付いてくる。
日本酒のラインナップは「初亀」や「正雪」などの静岡の地酒が8種類と、店主選りすぐりの限定酒、全国各地の純米、純米吟醸、純米大吟醸が12種類程揃う。国産「牛もつすき焼き」の人気も高く〆はうどんかチーズ入りのリゾットで。
*ここだけの美味しい話*
今日の限定酒が書かれたシートから1銘柄ずつ選んで楽しめる「のみくらべセット」864円が好評!
静岡市内の酒蔵6社、全て取り揃えています
〜長谷川和洋酒〜
創業明治25年の老舗酒店。ビール、ワイン、焼酎、ウイスキーと多彩な酒を扱うが、特に力を入れてるのが地酒だ。
英君酒造、神沢川酒造場、三和酒造、萩錦酒造、駿河酒造場、静岡平喜酒造と静岡市内全ての酒蔵のほか、東部、志太、西部エリアも合わせ県内15蔵の酒を扱う。定番はもちろんだが蔵ごとの季節物にも強く、秋にはお待ちかねの「ひやおろし」や「秋あがり」も登場する。
〜日本酒利酒師の辻村尚江さんに聞きました〜
白身魚にはキレのいい吟醸
「赤身のお刺身なら純米酒など旨味のあるお酒を。部位にもよるがマグロなら純米、純米吟醸、白身ならキレのいい吟醸がオススメですね。肉に合わせるなら味わいの濃い純米や生酛、肉料理に負けない甘めでキレのいいものも。でも、そんなルールにとらわれず自分が美味しいと思うお酒を合わせればいいと思いますよ。飲食店で楽しむのなら『この料理に合わせるにはどんなお酒がいいですか』と店主に聞くのが一番だと思います」。
日本酒度で辛口度がわかる
「ボトルの裏に貼られたラベルに日本酒度が書かれています。一般的に+の数字が高いほど糖分などが少なく辛口となります。逆に-の数値が大きくなるほど甘口になっていきます。さらに酸度の表示もあるので参考にしてみてはどうでしょう。この酸度によって感じ方もかわってきます。酸度が高いほど芳醇になり、低いほど淡麗になるといわれています。最近は辛口好きの人が本当に多いですね。キレのいい辛口もあれば、甘めでキレのいいタイプもあるんですよ。甘い辛いの基準は人それぞれですし、数値はあくまでも数値なので、いろいろ飲んで自分の好きなタイプを探すのがいいと思います」。